オランダは国土の多くを干拓地が占めていて、オランダはオランダ人が造った と自負するほど。この干拓地はポルダーと呼ばれていて、そのうちの4分の1 が海面下に位置すると言われています。

 オランダの国名はオランダ語でKoninkrijk der Nederlandといい、『低地の国』 という意味なのだそうです。 実際、オランダでもっとも標高の高い地点がドイツのアーヘンに近い南部のヴ ァールセルベルグ (Vaalserberg)で321mなのだそうです。

 逆に、最も標高の低い点はロッテルダム近くのマイナス6.7m・・・。水が流れ 込んだら確実に水没してしまいますよね。

そのため、海抜がゼロメートル以下の国土面積が広く、昔から水害との戦い を繰り返してきたそうです。1800年代には台風規模の大型低気圧がオラン ダを襲い、ダムの決壊により1835人もの犠牲者がでたことから、北海沿い に並ぶ島々を防波堤で結ぶ大堤防の工事を行ったそうです。

そこで、水害から身を守るために作られたのがフリースランド州と北オランダ 州を結ぶ約30kmにも及ぶ大堤防でした。 そして、この堤防の上には道路が走り、治水と交通の要衝として現在も重要 な役割を果たしています。

かつて、第二次世界大戦の時には、ドイツ軍がオランダに侵攻してきたことは 過去の暗い思い出としてオランダにいまだに残っています。 実際、ドイツのことをあまりよく言わないオランダ人は今もなお多いのが現状な んですよね・・・。

そんなドイツですが、ヒットラー率いるナチス軍がオランダを陥落するのに最も 効率的な方法が、堤防を全て破壊するというものでした。 たしかに、堤防を決壊させてオランダ国土に大量の海水が逆流するようなこと になれば、国が水没してマヒしますよね。

オランダらしい笑えないエピソードですが、そんな二国間もいまはEUという共同 体の傘のもとに、国境も税関も撤廃して自由に行き来ができるようになりました。

時代の変化は確実に進んでいるのですね。 この大堤防も2007年5月に建設75年を迎えましたが、地球温暖化等で海面上 昇や津波の危険性が高まってきたため、大堤防の改良工事に10億ユーロを費 やすことを決めたそうです。

13年間かけて行われるこの改修工事の計画では、堤防を高くするだけでなく、 強度の増強や水門の追加なども検討されているそうです。 オランダは米国のハリケーン被害に関する治水システムのアドバイスを行ったり、ドバイの人口島の造成を請け負ったり、治水と干拓では世界でもトップクラス の技術とノウハウを持つんだそうですよ。

オランダの大堤防のフォトアルバムをUPしてみました。こちらをご覧ください。

(2007.10.10)

【第6号】オランダ発の国土事情