今回はベルギーの話題をお届けします。

あまり知られていないようですが、ベルギーは油彩絵画発祥の地なのだそうです。 隣国フランス、ドイツ、オランダはもちろんヨーロッパ全域の美術に大きな影 響を与えています。

そして、ベルギーの首都ブルッセルは、シュールレアリスムの発祥の地とも言われているそうです。

確かにベルギー人画家にはエキセントリックなアーティストが多いと思っていましたが、これはどうもベルギー地域の代々のDNAのようですね。

シュールレアリスムの日本人研究者も多くブルッセルに住んでいるんだそうです。 アートといえば隣国のフランス・オランダ・ドイツなどの影に埋もれがちですが、ベルギーはヨーロッパの油彩画文化を牽引していったと行っても過言ではないようです。

ベルギーの首都ブリュッセルではアールヌーボー建築がよく保存されていて 美しい町並みを今も見ることができます。

ベルギーは国の形成の過程でフランス語圏とオランダ語圏に分かれて現在に至りますが、ブリュッセルはフランス語圏・・・。

フランス人から見るとベルギーのフランス語はかなりなまっているらしいです。ベルギー人にそれを指摘するとマジで怒ります。プライドの高さまでフランスに似てしまったんですね。悪いところは見習わなくていいのですが・・・(笑)

逆に、ベルギーのオランダ語は、オランダ語より優しい発音なんだそうです。子供っぽい言葉だと表現するオランダ人もいます。昔、オランダ・ベルギーに分割される前のネーデルランド王国当時の言葉の 流れを残しているのは、むしろベルギーのオランダ語という説もあるくらいです。

あまりオランダ語が得意ではない私でさえ、オランダ人の話すオランダ語はベルギー人よりも強い口調に聞こえてきます。やはりこちらもそうですが、ベルギー人にそれを指摘すると殆どの人が嫌な顔をします。

また、オランダ語圏には成功する商人が多く、実際にベルギー経済を牽引 しているのもオランダ語圏の人たち・・・。 そして、オランダ語圏の人たちには、プライドが高く言いたい放題なのに、経済貢献度の低いフランス語圏の人たちへの不満がくすぶっているのも事実です。

今年にはいってからベルギーの公共放送で、オランダ語圏のベルギーが独立!なんていうニュース速報を流したことがありました。

もちろん、これはジョークなのですが、余りにも現実味のありすぎて笑えない話・・・。国内では大きな議論の渦を巻き起こした出来事でした。 それだけ、ベルギーのなかでの南北対立は根深いものがあるようです。

ブルッセルにはEUの本部もありますが、フランス語圏のブリュッセルにEU本部を置いたのは、フランスが間接的に強い影響力をもつためと囁かれています。 実際、敵国の多いフランスはある意味で嫌われ者のような存在・・・。そんな フランスが自らパリに本部を置きたいと立候補しても、きっと誰も賛成してくれないということをフランスも悟っていたのかもしれませんね(笑)

お隣のルクセンブルグもフランス語圏ですが、こちらは昔から金融街として栄えていました。フランス語という共通のプラットフォームを利用して、EUの政治と経済をそれぞれブリュッセルとルクセンブルグでうまくコントロールしようとする、フランス人のいやらしさがにじみ出てると皮肉る人もいます。

再度ブリュッセルの話題に戻りますが、EUの中心地のブリュッセルの都市マネージメントで不満なのは警察の体制です。 ブリュッセルの警察はどうやら要人警護や護衛で手一杯のようなんですよね。

現金輸送の護衛につく警察は、いつでも本気で撃てるような威嚇体勢で高速道路を走っています。そして、ベルギーの運転マナーはヨーロッパで最低というもっぱらの評判・・・。

実際に、とても強烈な交通事故をベルギーでは頻繁に見かけます。ベルギ ーの警察は事故があるとすぐに道路を封鎖するので、しょっちゅう大渋滞に なるのは改善して欲しいところです。

ベルギーの高速道路でもスピード違反の取締りが行われていますが、スピード違反取締用のレーダーが中央分離帯で仕掛けてあるので要注意! 他のEU諸国ではレーダーは道端に設置されていることが多いので、ドライバーは道端をついついチェックしがちで中央分離帯にはあまり気がまわらないそうです。

そして、ベルギーを旅して随分たった頃に罰金の請求書が届く・・・なんてこ とがあるので、ベルギーをレンタカーで旅する機会があったら、特に急いでいてスピードを出すときには中央分離帯にも気を配りましょう。

オランダを含め、日曜日はお店が休みというヨーロッパの国が多いなかで、ベルギーではパン屋さんとお花屋さんは日曜日に開いていて便利です。 でも、その代わり月曜日は閉まっているというのもベルギー独自のスタイル です。 月曜にパン屋さんが閉まっているというのもどうかと思いますが、日曜に何も買えないのも困ってしまいますよね・・・。

国によって一長一短はありますが、ヨーロッパに住んでいると、日本がどんなに便利な国かが身にしみてわかります。

(2007.10.21)

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【第9号】ベルギーのアートと国民性